NHKメディアテクノロジー

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8K3Dシアター

8K3D

さまざまな苦労を重ねた末に、完成した世界初の映像システム。そこにはMTが長年蓄積してきた得意分野の3D映像と、最先端の8K技術を融合させるという、技術者たちの努力があった。

開発インタビュー

新たなチャレンジから生まれた世界初のシステムです

斉藤晶

放送技術本部 ビジネス開発部
高精細・開発 副部長

斉藤晶

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世界初の実写8K3Dコンテンツを制作されたとお伺いしてますが

はい、8Kカメラを使って、3Dの映像を作り上げたのは、私どもが世界で初めてだと思いますよ。開発のきっかけとなったのは、今回の30周記念イベントで、何か新たなチャレンジをしてみようということから始まったんです。元々、3D映像に関しては弊社が20数年かけて取り組んできた得意分野だし、じゃあそこに最先端の8Kを組み合わせて、新しいものを作ってみようじゃないかと。そうして完成したのが、今回の8K3Dシステムなんです。


世界で初めてのことに挑戦されたわけですから、開発には苦労も多かったのでは

ええ、そうですね。まず8Kのカメラをどうするかという問題があったんです。実は8Kカメラというのは、まだ数が少ないんですよ。しかもこのシステムには同じ8Kカメラを2台用意しなきゃいけないので。そこらあたりを調整するのは、大変でしたね。

じゃあカメラを調達するという初歩的なことから大変だったと

8KカメラはMTで1台持ってるんですが、あと一台はメーカーさんからお借りしたものを使用しました。しかしながらそのカメラを私どものプロジェクトだけのためにそのカメラを使うわけにはいかないんですよ。なにせ国内でも台数が限られてますので、ほかの業務でも引っ張りだこなわけです。ですからカメラを含め、最新の機材が全部使えるタイミングを見計らって、スケジュールを組まなきゃいけなかったのが、かなり苦労した部分ですかね。あとカメラを2台並べただけでは、3Dになりませんから、リグと呼ばれるカメラを乗せる台を作ったり、8Kの超精細な映像を、3Dでどこまでの解像度が出せるかなど、問題は山積みでしたね。それに故障もけっこう多くて、カラーデータが現場で一瞬にして消えたときは、かなり落ち込みましたよ(笑)。


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そんな苦労があるからこそ、完成したときの喜びは格別だったのでは

はい、狙い通りの映像はほぼ出せたと思うので、ぜひ一度、実物を見ていただきたいですね。展示ブースには200インチのスクリーンを設置しています。画面の高さの0.75倍の距離で見ても、走査線が見えない高精細な画像に仕上がってますし、スクリーンの近くに寄っても立体に見えるようになってます。4分くらいのミニドラマを流す予定ですので、今までの3Dよりも自然な感じ、より人間の目に近い感じを会場で体感してもらいたいですね。

斉藤晶(さいとうあきら)1991年入社 立体を中心にVE(ビデオエンジニア)業務に携わる。オリンピックの立体収録を経験、現在はNHKの4K制作の自然番組にかかわるなど、4K8K等の高精細業務のリーダー。